文学部長からの挨拶
- 更新: 2009/5/24
- 執筆:
文学部にようこそ
文学部長 尾形 隆彰

千葉大学は、9つの学部を擁する総合大学の名に恥じない大学です。
総合大学という以上、文化系のもっとも基礎となる学問を研究・教育する文学部がなければ、総合とはいえないと私は信じています。考えてみてください。哲学者、心理学者、歴史学者、文学者がいない、あるいは研究・教育が行われていない大学を総合大学とは言えないのではないでしょうか。
時として時代と社会は、すぐ役立つ学問のみをもてはやすことがあります。しかし、百年に一度の経済的激動期だといわれているこの現代にあっては、人間の営みとその結果、そして将来をじっくりと考え直すような学問こそが必要になっているのではないでしょうか。
学問をお金に換算することは、おそらく文学部の先生方のもっとも嫌うところでしょう。しかし欧米のみならず世界中の様々な文化的遺産―それは単に歴史的遺産ばかりではなく現代文化・芸術・芸能も含めた知的遺産―が、いわゆる「モノ」の価値を凌ぐ価値として高く評価されていることを見れば、それらはお金を超える価値として大切に思われていることは明らかでしょう。仕事に疲れたとき、少し蓄えが出来たとき、人々は人間の営為の根本を振り返り、そのすばらしい知的遺産を味わい、糧としようとするからです。
文学部には、人間の認知や認識、心理などをまるで自然科学的な方法を用いて研究する学問分野から、社会や文化や歴史を人文科学あるいは社会科学のような視点から研究する学問分野、あるいは文学や言語、芸術・芸能を深く理解し解釈しようとする学問に至るまで、幅広い学問分野がそろっています。
その詳細については、このホームページに詳しく紹介されていますから、あちこちをのぞいてみてください。文学部の理念や教育方針、各学科・講座の教育内容、教員の教育研究分野、授業などあらゆる情報が公開されています。
入学者は18歳に限られているわけではありません。社会人入学者や飛び級入学者も受け入れています。世界各国からの留学生も数多く学んでいます。市民向けの公開講座など生涯教育にも力をいれています。
卒業生たちも、進学者ばかりではなく、一般企業から公務員、企業経営者になって活躍している人が沢山います。文学部だからといって就職戦線に不利だという思い込みはするべきではないでしょう。
私たちは文学部に学んだ学生諸君が、ここで学べてよかったと誇りに思って社会に出てくれることを心から願っています。
